お茶には、本来持っているお茶の香りと、製茶行程で加熱によって作られる香ばしい香りがあります。香ばしい香りは、火香と言って、製茶行程の最後に行う、「火入れ」と言う行程で加熱することによって出来る、何とも言えない甘く香ばしい香りです。

加熱により旨み成分と糖類が香りに変化しますから、おいしさ的には少しマイナスかもしれませんが、一般的に高級なお茶ではなく、価格的に安いお茶の方がこの火香を強めに付けます。ほうじ茶や玄米茶、番茶などは、この香ばしさが重要です。

ご紹介するのは、この甘く香ばしい火香をご家庭で手軽に楽しんでいただく、もっとも手軽な方法を2つご紹介します。

●すっごくカンタン+良い香り。 レンジでチン!

1.小皿に一人分か2人分(ティースプーン2〜3杯)の茶葉を乗せて電子レンジで1分ほど加熱します。

加熱後、お茶のお皿を持ってお部屋をぐるっとひとまわりすると、部屋中に香ばしいお茶の香りがただよいます。

*電子レンジの出力により茶葉の量や秒数を調節してください。
*繰り返し何度か加熱して香りを楽しむことが出来ます。
*熱いので火傷にご注意ください。
*一度加熱した茶葉でお茶を淹れて飲むと香ばしいお茶を楽しむことが出来ます。

お鍋ふりふり♪アラウンドざハウス♪

小さめの片手鍋、ミルクパンや雪平鍋などに小さじ1〜2杯の茶葉を入れます。火にかけて左右に細かく振りながら約1分ほど。かすかに煙が立ち上る手前ぐらいで充分です。その鍋を持ったまま、部屋を一周しましょう。ほらっ!良い香りでしょ?他の匂いをうち消す効果もあるのでリビングや応接室・玄関など、くつろぎスペースや来客前にも効果的!片手鍋なら持ち運びにベンリです。

●細かく振り続けるのは焦がさないためです。●茶香炉だと茶葉の同じ面が加熱され続けて焦げやすいので、小さくて軽い片手鍋で振り続ければ、一面だけ部分的に焦げることもなく茶葉全体から香りが立ち上りますので、少ない分量で充分に香り立ちます。アルミの片手鍋やミルクパンなどが扱いやすいのでおすすめです。加熱は薄手のアルミ鍋なら約1分ほど、かすかに煙が立ち上り始める手前ぐらいで、火を止めてください。香ばしさと焦げた匂いは違います(焦げないように注意)。鍋を振りながら、部屋を一周すると、部屋中が良い香りに包まれます。お茶の消臭効果と、併せて、香ばしさで、リラックスタイムを演出します。*使った茶葉はすぐに捨てないでください、香り成分は充分に残っていますので、2〜3回以上使えます。お料理で魚を焼いたあとや焼き肉など匂いの立ちこめたあとも、お茶の香りで臭みをうち消して爽やかな香りにしましょう!

スタイリッシュな茶香炉も各種市販されていますが、良い香りのタイミングを持続することがむずかしくて、どうしても焦げ臭くなりがちです。「お茶を手軽に楽しんでいただきたい」という当社のコンセプトとしては、毎日の暮らしの中で、味も、香りも、手間をかけずに、良いところを活用していただけるように願っています。香ばしいお茶の香りが、ご家庭の雰囲気を楽しくする事に役立ちますように、これからも暮らしに活かせるカジュアルな提案をしていこうと考えています。
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